バクテリアによる腐蝕とその防ぎ方
コンクリート製サイロや、堆肥貯蔵所、汚水槽の防蝕
地球のあらゆるところに、無数の種類のバクテリアが住みついており、硝酸、硫酸、酢酸、アンモニア、クエン酸、コハク酸、乳酸・・・・・等など、無数の種類の腐蝕性物質を生産しています。
サイロや汚水槽、堆肥貯蔵所のコンクリートの腐蝕は、そういう物質によって起こりますが、それに耐える材料を被覆すれば、防げます。
(微生物による腐蝕も結局は化学物質による腐蝕ですから、防蝕法も同じです。)
ただし、有機酸というのは一般的に樹脂系材料に対する攻撃性は、無機酸よりきついので安易に汎用塗料を塗ったりすると、塗料がやられます。塗料を選ぶときは、耐有機酸性のチェックが不可欠です。
ただし、有機酸というのは一般的に樹脂系材料に対する攻撃性は、無機酸よりきついので安易に汎用塗料を塗ったりすると、塗料がやられます。塗料を選ぶときは、耐有機酸性のチェックが不可欠です。
データが不足している場合は、次の事柄を参考にして推定してください。
有機酸は、塗膜を酸として攻撃すると同時に、溶剤として攻撃します。
だから、極性の大きい溶剤に弱い塗料は、有機酸にも弱いという一般則が成立します。
トルエンやキシレンで劣化する塗料は、有機酸にもやられる可能性が大です。
脂肪族の酸では、蟻酸が一番きつく、次いで酢酸、プロピオン酸、酪酸の順に分子量の増大とともに、攻撃性が下がってきます。だから、酢酸でOKとなっていれば、プロピオン酸や酪酸もOKと推定できます。(逆方向の推定はできません。)
だから、極性の大きい溶剤に弱い塗料は、有機酸にも弱いという一般則が成立します。
トルエンやキシレンで劣化する塗料は、有機酸にもやられる可能性が大です。
脂肪族の酸では、蟻酸が一番きつく、次いで酢酸、プロピオン酸、酪酸の順に分子量の増大とともに、攻撃性が下がってきます。だから、酢酸でOKとなっていれば、プロピオン酸や酪酸もOKと推定できます。(逆方向の推定はできません。)
〔蛇足ながら〕
防カビ剤、抗菌剤を塗料に加えれば、塗料表面での微生物の繁殖は抑えられますが、表面から離れた所での繁殖は抑えられませんし、そこで生産される腐蝕性物質の攻撃に対しては、抗菌剤は何の防御も出来ません。
だから・・
コンクリートに抗菌剤を混ぜても、(或いは塗布しても、)コンクリートの腐蝕は防げません。
塗膜表面に菌類やカビを付着させない、という防カビ、抗菌塗装のコンセプトと、塗装によって腐蝕性物質の攻撃を遮断するという防蝕塗装のコンセプトを混同なさらないようにご注意ください。
では、具体的に●どんな塗料を塗ればよいか (以下は一般論です)
水性塗料の性能は、溶剤系のものより落ちます。また、ラッカータイプのものは、架橋型のものより、耐蝕性が悪いのが普通です。そして、D.I.Yで売られているものは、ほとんど水性か、ラッカータイプですから、これらは、きびしい防蝕用途には適しません。比較的手に入りやすいもので、サイロや堆肥貯蔵槽、汚水槽等に使えるのは、溶剤型、又は無溶剤型の二液混合型エポキシ塗料です。(どんなエポキシでもOKというわけではありませんが、大抵のものは大丈夫です。)
弊社としては、こういった用途に関しては、素人が自分でやるなら作業性や性能等、諸々を総合的に判断して、ファンデーション#123か、#129の方が良いと思っています。