コンクリートのセパ穴からの漏水問題とシール法(注1)
コンクリートのセパ穴からの漏水問題とシール法
コンクリートパネルは、セパレータでA図のように固定され、この中にコンクリートが打設されます。
↑
セパレータ
(A)
セパレータ
(A)
(宇部興産㈱カタログより)
コンクリート打設後は、B図のようになります。
(宇部興産㈱カタログより)
このやり方で、コンクリートを打設すると高い頻度でセパレータを伝わった漏水が発生します。(セパレータ或いは恐らく鉄筋の周囲も、しばしば、コンクリートが不完全に充填されている、という証拠です。)
漏水経路のコンクリートの中性化は急速に進行し、次いで、セパレータの腐蝕が進行します。
漏水を止め、錆を止めるには → 部をきちんとシールする必要があります。
漏水経路のコンクリートの中性化は急速に進行し、次いで、セパレータの腐蝕が進行します。
漏水を止め、錆を止めるには → 部をきちんとシールする必要があります。
(というより、実質的にそれしか方法がありません。)
どんなシール法が有効なのか?・・・その検証です。
どんなシール法が有効なのか?・・・その検証です。
最も一般的に行われている、セメントモルタルを詰め込むというやり方の信頼性は、約ゼロです。 そんな水漏れ水槽は無数に見てきました。
セメントよりはエポキシ樹脂パテ等を使う方が、ずっと信頼性がありますが見た目がいかにも“異物”という感じなので、そこが嫌われる傾向があるようです。
←
樹脂パテ
←
樹脂ライニングや
シートライニング
シートライニング
最近は、材質や構造に工夫を加えた“何もしなくても漏水しない”というセパレータが、販売されています。(宇部興産㈱の防水コン等・・・)
宇部興産㈱“防水コン”カタログより
多少コストアップになるけれど、本来、何百年も使えるはずの高額な施設を、僅か100年足らずでスクラップにしてしまう事と引き換えにするのでは、あまりにアンバランスです。
なお、10㎜厚程度の防水モルタルを左官工事で上塗りする、というやり方も昔は一般的でしたが、これは打ち継ぎ接着剤をうまく使わない限り、下地コンクリートと防水モルタルの結合は、コールドジョイントでのっかているだけになります。
だから、しばしば浮いて、モルタルにクラックが入って、水が裏にまわってセパ穴から漏水する・・・というパターンのトラブルになります。
(この防水モルタルの上に防水塗装をしても、モルタルが割れたら、塗装も一緒に割れます。だから防水塗装をするなら、現状のような防水モルタルは有害無益です。そんな防水モルタルを塗るくらいなら、下図の様に躯体に直接、塗装やライニングをする方が、信頼性が高く、修理も容易です。)
だから、しばしば浮いて、モルタルにクラックが入って、水が裏にまわってセパ穴から漏水する・・・というパターンのトラブルになります。
(この防水モルタルの上に防水塗装をしても、モルタルが割れたら、塗装も一緒に割れます。だから防水塗装をするなら、現状のような防水モルタルは有害無益です。そんな防水モルタルを塗るくらいなら、下図の様に躯体に直接、塗装やライニングをする方が、信頼性が高く、修理も容易です。)
←
防水ライニング
(防水か防蝕かは単に言葉の問題です。)
防水ライニング
(防水か防蝕かは単に言葉の問題です。)
コールドジョイントからの漏水
セパ穴からの漏水